インボイス制度は、消費税を納付していない免税事業者には影響があるのでしょうか。
インボイス制度の実施後も、免税事業者の売上先が以下のどちらかに当てはまる場合は、取引への影響は生じないと考えられます。
① 売上先が消費者又は免税事業者である場合
消費者や免税事業者は仕入税額控除を行わないため、インボイスの保存を必要としないからです。
② 売上先の事業者が簡易課税制度を適用している場合
簡易課税制度を選択している事業者は、インボイスを保存しなくても仕入税額控除を行うことができるからです。
そのほか、非課税売上げに対応する仕入れについては仕入税額控除を行うことができませんので、例えば医療や介護など、消費税が非課税とされるサービス等を提供している事業者に対して、そのサービス等のために必要な物品を販売している場合なども、取引への影響は生じないと考えられます。
売上先が上記のいずれにも該当しない課税事業者である場合、その課税事業者は免税事業者からの仕入れについて、原則、仕入税額控除ができないこととなります。しかし、取引への影響に配慮して経過措置が設けられており、免税事業者からの仕入れについても、制度実施後3年間は消費税相当額の8割、その後の3年間は5割を仕入税額控除が可能とされています。
なお、インボイス制度の実施を契機として、売上先から取引条件の見直しについて相談があった場合は、免税事業者も自らの仕入れに係る消費税を負担していることを踏まえつつ、以上の点も念頭に置いて、売上先と交渉をするなど対応をご検討ください。
【参照】
免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関するQ&A:公正取引委員会 (jftc.go.jp)
